RtoS研究会の視点(下)

「RtoS研究会からの提言」

EUと日本では社会的なアプローチの仕方が異なることは認識した上で、現状における使用済み廃電池類の回収・処理の目的は、
(1)廃電池の適正とはいえない処理を最小化し、それによる環境影響を防止すること
(2)回収・処理における一連のプロセスでの取り扱いのリスクを下げること
であり、そのため、全体のフローは管理されている必要があると考えます。

そのような視点でEUと日本のアプローチを比較すれば、EUはリスク管理に重きをおいた方向性を見せていることや、関連制度の統一感を求めており、こうした点に関して日本の劣後感は否めません。

特に日本は、全体の目的が不明瞭である点や社会全体に浸透できていないことが、全体の仕組みや実際のパフォーマンスに大きく影響しているのではないかと考えます。各組織の取り組みに一体感が出ないことや収集量のデータが明確に取得できないといった事象は、改善のための戦略に大きな支障を及ぼす要因となります。

適正な資源回収を安全に行い、環境負荷をはじめとするリスク(昨今では火災もその1つ)を下げるため、今後の国による制度の改正や各組織の自主的な動きが一つの方向性のもとに進められることを望みます。

RtoS研究会ではその理念に則り、今後の社会の仕組み作りに関わる人たちへの参考となる知見を提供することや、その方向に向けたビジネスモデルなどにチャレンジする人たちが自信を持って行えるようなサポートとなり得るよう、知見・情報の公開などを行い、適正な資源化を促進する考え方を社会に発信していきます。

活動内容

◯下記の欧州委員会の文書を翻訳しました。また各文書に対する研究会の視点を掲載しました。

・エコデザインに関する新たな規則案

・電池指令(研究会視点 


勉強会・総会等